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楊 品昭(Hideaki Yang)
Academic Mentor|難関大対策・学習戦略

難関大を目指すと決めた日から、多くの受験生は「とにかくたくさん勉強しよう」と動き始めます。しかし、どれだけ長時間机に向かっても、成績が伸び悩む人は少なくありません。私がCLCでメンタリングをしていて気づいたのは、難関大に合格する人とそうでない人の違いは、努力量よりも「学習戦略の有無」にあるということです。今回は、難関大対策において最初に考えるべき「学習戦略」の考え方を、具体的なステップとともに解説します。

「努力量」ではなく「戦略」が合否を分ける

難関大の合格者と不合格者を分けるのは、勉強時間の差だけではありません。もちろん一定の学習量は必要ですが、同じ時間をかけても戦略があるかないかで成果は大きく変わります。

たとえば、英語の偏差値が50の人が「毎日英単語を100個覚える」という行動を取ったとします。それ自体は悪くありませんが、今の自分に本当に必要なのが文法の強化や長文読解の練習だとしたら、単語を増やしても点数はなかなか上がりません。努力の方向が間違っているのです。

学習戦略とは、「今の自分に何が最も必要か」「どの順番でやれば最も効率よく伸びるか」「いつまでにどのレベルに達するか」を明確にする設計図です。この設計図なしに勉強を始めるのは、地図なしで山を登るようなもの。遠回りになるどころか、たどり着けないこともあります。

難関大を目指すなら、まず「がんばる前に考える」時間を取ることが、最初の一歩です。

難関大対策の出発点:自分の「現在地」を正確に知る

戦略を立てるには、出発点となる「現在地」を正確に把握することが不可欠です。多くの受験生が感覚で「なんとなく英語が苦手」「数学は得意なほう」という曖昧な自己認識でいます。しかし、難関大を目指すには科目ごとの偏差値・苦手分野・失点パターンを数値で把握することが必要です。

具体的には以下の手順で現在地を測定します。

① 模試を受ける
まだ受けていない人は、すぐに大手予備校の全国模試を申し込みましょう。志望校と同じレベルの受験生と比較した偏差値・志望校判定が得られます。判定よりも偏差値と科目別スコアに注目してください。

② 過去問を1年分解く
志望校の過去問を1年分解き、どの大問・分野で失点しているかを分析します。模試と過去問の両方を使うことで、「全体の中での位置」と「志望校に対するギャップ」の2軸で現在地が見えてきます。

③ 弱点を言語化する
「英語の長文が読めない」ではなく、「英語の長文で、指示語の内容把握問題の正答率が低い」という粒度まで落とし込みます。弱点が具体的であるほど、対策も具体的になります。

科目別・学習戦略の組み立て方

現在地が把握できたら、科目ごとに戦略を組み立てます。難関大受験では、特に英語・数学・国語の3科目が軸になることが多いため、それぞれのポイントを解説します。

英語:「読む力」の土台を最初に固める
難関大の英語は、長文の読解力が合否を決めます。そのために必要なのは単語力・文法力・構文把握力の3つです。学習順序は「単語・熟語の習得 → 文法の体系的理解 → 構文解釈 → 長文演習」の順が鉄則。この順序を崩して長文から入ると、根本的な理解が追いつかず伸び悩みます。単語帳は1冊を繰り返し覚え切ることが基本です。

数学:「解法パターン」の蓄積と応用力
難関大の数学は、暗記で解ける問題ばかりではありません。しかし、基礎的な解法パターンを体に染み込ませることが、応用力の土台になります。まず標準的な問題集(青チャートや基礎問題精講など)で解法パターンを網羅し、その後に過去問演習で応用力を養う流れが定石です。スピードも重要なので、時間を計って解く練習も必ず組み込んでください。

国語:「設問の型」を理解する
現代文は、感覚で解くのではなく設問の型(傍線部説明、理由説明、内容一致など)ごとに解き方のルールがあります。まずその型を覚え、訓練することで安定した点数が取れるようになります。古文・漢文は頻出単語と文法を覚えれば得点源になりやすい科目です。早期から安定させて、他科目に集中する時間を確保しましょう。

メンターを活用して戦略を磨く

学習戦略は、一人で完成させるのが難しいものです。なぜなら、自分の弱点に気づきにくいこと、情報が多すぎて何を信じればよいか判断しづらいこと、そして戦略を実行しながら修正するPDCAを一人で回すのに限界があるからです。

私がCLCで受験生と向き合う中で感じるのは、「戦略を持っている受験生」は途中で道に迷っても立て直せるということです。逆に、最初から全力で走り始めてしまった受験生ほど、夏以降に燃え尽きたり方向を見失ったりするケースが多い。

難関大合格は、1人の努力だけで実現するものではありません。信頼できるメンターと一緒に現在地を分析し、戦略を立て、実行しながら修正していく——このプロセスが、最短距離で合格に近づく方法です。

「どの大学を目指すべきか」「今の自分に何が足りないか」「どんな学習計画を組めばいいか」——そんな疑問がある方は、ぜひCLCのメンタリングを活用してください。あなたの現在地に合った学習戦略を、一緒に考えます。