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永田 敦美(Atsumi Nagata)
Career Mentor|キャリア設計・進路相談

なぜ保護者は「高卒認定」に不安を感じるのか

お子さんが「高校をやめたい」「高校には行かず高卒認定を取りたい」と言い出したとき、多くの保護者の方が最初に感じるのは、応援したい気持ちよりも先に立つ「不安」ではないでしょうか。私は進路相談の現場で、そうしたご家庭のお話を数多くうかがってきました。お子さん本人以上に、保護者の方が高卒認定という制度をよく知らないまま、漠然とした心配だけを抱えている――これがとても多いのです。

不安の正体は、たいてい「情報の空白」にあります。自分たちが高校生だった頃には身近になかった選択肢だからこそ、「本当に大学に行けるのか」「就職で不利にならないか」「世間体はどうなのか」といった疑問が次々と浮かびます。そしてその疑問が解消されないまま、「やっぱり普通に高校に行ってほしい」という結論に傾いてしまう。これは決して悪いことではなく、お子さんの将来を真剣に思うからこその反応です。

だからこそ、まず必要なのは正確な情報です。この記事では、保護者の方が抱きがちな高卒認定への3つの誤解を一つずつ解きほぐしながら、制度の実像をお伝えします。「学校に行かない選択」を頭ごなしに否定するのでも、逆に無責任にすすめるのでもなく、事実にもとづいて一緒に判断できる材料をお渡しするのがこの記事の役割です。

誤解①「高卒認定=落ちこぼれの選択」ではない

最初に解いておきたいのが、「高卒認定は高校をドロップアウトした子が仕方なく取るもの」というイメージです。これは大きな誤解です。正式名称を「高等学校卒業程度認定試験(旧・大学入学資格検定)」といい、文部科学省が年2回実施している国の試験です。合格すれば「高校を卒業した人と同等以上の学力がある」と国が公的に認定してくれる、れっきとした制度なのです。

受験できるのは満16歳以上。8科目前後の試験に合格すると、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。つまり高卒認定は「落ちこぼれの逃げ道」ではなく、高校という一つのルートを通らずに、次の進路へ進むための正規のパスポートだと考えていただくのが正確です。近年は、不登校を経験したお子さんだけでなく、やりたいことに時間を集中させたい、通信制高校よりさらに自由に学びたい、といった前向きな理由で選ぶケースも確実に増えています。

また、高卒認定と混同されやすいのが通信制高校です。両者は「高校卒業資格が得られるか」「レポートやスクーリングの義務があるか」など、性質が大きく異なります。どちらがお子さんに合うのかを比較したい場合は、通信制高校と高卒認定の違いを徹底比較で整理していますので、あわせてご覧ください。

誤解②「高卒認定は大学進学に不利」は本当か

保護者の方からもっとも多く寄せられる質問が、「高卒認定で入っても、大学受験で不利になるのでは?」というものです。結論から言えば、大学の一般選抜において、高卒認定であることを理由に不利な扱いを受けることは、原則としてありません。入試で見られるのはあくまで試験当日の得点であり、出身が全日制高校か通信制か高卒認定かで採点が変わることはないからです。

むしろ考えたいのは「時間の使い方」です。高卒認定は多くの場合、全日制高校の3年間よりも短い期間で合格まで到達できます。浮いた時間を丸ごと大学受験対策に投下できるのは、進学を目指すお子さんにとって大きなアドバンテージになり得ます。総合型選抜(旧AO入試)のように、探究活動や課外での実績が評価される入試方式であれば、その自由な時間を活動実績づくりに使うこともできます。実際の合格データをもとにした検証は、高卒認定で大学受験は不利?合格データで検証で詳しくお伝えしています。

ただし、注意も必要です。高卒認定はあくまで「受験資格」を与えるものであり、合格すれば自動的に学力がつくわけではありません。学校の時間割という強制力がないぶん、自分でペースを管理して学び続ける仕組みが不可欠です。一人での自学自習が難しいお子さんの場合、伴走してくれる指導者やオンライン学習環境があるかどうかが、進学の成否を大きく左右します。ここは「不利かどうか」ではなく「環境を整えられるか」という視点で見ていただきたいところです。

誤解③ 就職・人間関係・生活面の不安

学業以外の面でも、保護者の方の心配は尽きません。代表的なのが「就職で不利にならないか」「同年代の友達ができないのではないか」「生活リズムが乱れるのではないか」という3点です。これらは高卒認定そのものの問題というより、高校に通わない生活をどう設計するかの問題として捉えると見通しが良くなります。

就職について言えば、大学進学を経れば最終学歴は「大卒」になり、高卒認定を経由したことが不利に働く場面はほとんどありません。大学に進まず就職を目指す場合でも、高卒認定に加えて何らかの専門スキルや資格、実務経験を積んでいれば、道は十分に開けます。大切なのは学歴の看板そのものより、空いた時間で何を積み上げたかです。

人間関係や生活リズムについては、「学校がない=孤立する」とは限りません。むしろ、同じ目標を持つ仲間やメンターとつながれる環境をどう用意するかが鍵になります。不登校を経験したお子さんの場合は特に、無理に元の生活に戻すより、まず安心できる居場所を整えることが先決です。ご家庭での関わり方に迷ったときは、不登校の中3、高校進学を悩む親御さんへもヒントになるはずです。

保護者だからできる、いちばん大切な伴走

ここまで3つの誤解を見てきましたが、最後にお伝えしたいのは、進路そのもの以上に大切なことです。それは、お子さんが「自分で選んだ」と思える形で決めること。高卒認定という選択がうまくいくかどうかは、制度の優劣よりも、本人が納得して主体的に取り組めているかにかかっています。保護者の方の役割は、正解を押しつけることではなく、正確な情報を一緒に集め、選択肢を並べ、本人が選ぶのを見守り支えることだと私は考えています。

とはいえ、ご家庭だけで制度の理解から学習計画、メンタルのケアまでを抱えるのは簡単ではありません。私たちCore Learning Communityは、「学校に行かない選択」を肯定したうえで、お子さん一人ひとりが本当に熱狂できることを起点に進路を設計する、オーダーメイド型のサポートを行っています。大学進学を目指すならCLC進学コースで受験のプロが伴走し、通信制高校では実現しにくい時間の自由を活かした学びを一緒につくります。制度面の細かな疑問はよくある質問を、サポートの全体像はサービス紹介ページをご覧ください。

「うちの子の場合、高卒認定という選択は現実的なのか」「まず何から始めればいいのか」――そう感じたら、保護者の方お一人でも構いませんので、気軽に声をかけてください。LINEで無料相談、またはお問い合わせフォームから、ご家庭の状況をそのままお話しいただけます。急かすことも、否定することもありません。お子さんが納得できる進路を、ご家族と一緒に描いていきます。

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