「中学卒業後の進路として、通信制高校を考えている」「不登校の状態が続いていて、全日制は難しそう」——こうしたご相談を、保護者と本人の双方からよくいただきます。Academic Mentor の永野です。私自身、通信制から大学進学を実現した生徒さんも、高卒認定経由で難関大に合格した生徒さんも、これまで複数名サポートしてきました。その経験から言えるのは、「通信制高校か、高卒認定か」という二択は、実はもう少し丁寧に分解して考えるべき問いだということです。今回は両者の違いを冷静に比較しながら、CLCが提案する第3の道についてもお伝えします。
そもそも通信制高校と高卒認定はどう違うのか
まず制度の前提を整理しておきましょう。通信制高校は、文部科学省が定める「高等学校」の一形態で、卒業すれば「高卒」という最終学歴になります。一方の高等学校卒業程度認定試験(高卒認定/旧大検)は、合格すれば「高校卒業者と同等以上の学力がある」と認められる試験で、大学・短大・専門学校の受験資格や、多くの国家試験の受験資格が得られます。ただし、最終学歴は「中卒」のままです。
「中卒のままなのは不利では?」という心配をよく聞きますが、大学に進学・卒業すれば最終学歴は「大卒」になるため、最終学歴で比較されるシーンでは差はつきません。実際、文部科学省のデータを見ても、高卒認定からの大学進学者は毎年一定数おり、難関大学合格者も珍しくありません。
違いをもう少し具体的に挙げると、通信制高校は「3年間の在籍と74単位以上の修得+特別活動」が必須なのに対し、高卒認定は「8〜10科目に合格すれば終了」というシンプルな仕組みです。最短半年〜1年で取得を完了させることも可能で、時間的な自由度が圧倒的に高いのが特徴です。
学費・時間・進学実績——4つの観点で徹底比較
ここからは、家庭としていちばん気になる4つの観点で比較してみます。
① 学費:通信制高校の学費は、私立で年間20万〜80万円程度(広域通信制やサポート校付きだとさらに上がる)、3年間の総額で60万〜250万円が一つの目安です。一方、高卒認定試験そのものの受験料は1科目数百円〜(年2回受験で総額1万円前後)。学習面で塾や個別指導を併用しても、年間20万〜60万円程度に抑えられるケースが多いです。
② 時間の自由度:通信制高校はレポート提出・スクーリング・特別活動などが定期的に発生し、卒業要件を満たすため一定のリズムが必要です。高卒認定の場合は試験日(年2回)に向けて自分で計画するだけなので、「平日昼間に起業活動・留学準備・アスリート活動・芸術活動に集中したい」という子には圧倒的に時間を作りやすいのが特徴です。
③ 大学進学への適性:通信制高校でも難関大進学コースを設けている学校はありますが、「学校の卒業要件」と「大学受験対策」の両方を並行する必要があります。高卒認定ルートなら、認定取得後は受験勉強だけに専念できるため、学習時間の総量を確保しやすいです。実際、私が指導している生徒さんでも、高卒認定取得後に総合型選抜・一般入試で結果を出しているケースが多くあります。総合型選抜の進め方については「大学受験 学習プランの立て方」でも触れているので参考にしてください。
④ 仲間・コミュニティ:ここが通信制高校の一つの強みでもあり、課題でもあります。学校行事や同級生との関わりがゼロではありませんが、全日制ほど密ではありません。高卒認定単独だと、当然ながら同年代との接点は意識的に作る必要があります。「同年代の仲間がいない孤独感」をどう設計するかは、進路選びと同じくらい重要です。CLCではこの点を重視して、現役起業家・大学生・社会人との伴走を組み込んでいます。
通信制高校が「合う子」と「合わない子」
あらかじめお断りしておくと、通信制高校は素晴らしい制度であり、多くの生徒さんに合っています。一方で、「向いていない子」もまた存在します。私が見てきた範囲で言えば、以下のような子は通信制高校で苦労する傾向があります。
第一に、「学校というシステム自体に強い違和感を抱いている子」。通信制でも、レポート・スクーリング・先生との面談など、形を変えた「学校的な仕組み」が残ります。中学校で先生との関係性に深く傷ついた子の場合、通信制でも同じパターンが繰り返されやすいケースがあります。
第二に、「大学進学の意志が強く、学習時間を最大化したい子」。卒業要件と受験対策を両立する負担は、想像以上に大きいです。「卒業のためのレポート」と「受験のための勉強」が別物として並走することになり、時間効率の面で不利になることがあります。
第三に、「在学中から本気で起業・芸能・スポーツ活動に打ち込みたい子」。通信制は確かに自由度が高いですが、それでも年間の通学日数や行事はあります。週5日・1日10時間を本業に充てたい子にとっては、高卒認定+独自学習のほうが時間を作りやすいです。実際、若手起業家の事例については「高卒認定の後に起業するという選択」でも紹介しています。
逆に、「ゆるやかな学校生活と仲間との交流を保ちながら、自分のペースで学びたい」「決まった枠組みがあったほうが動きやすい」というタイプの子には、通信制高校はとても良い選択肢になります。
CLCが提案する第3の選択肢——高卒認定+伴走型コーチング
「通信制では物足りない、でも独学で高卒認定だけだと孤独だし不安」——そんな声に応える形で生まれたのが、Core Learning Community(CLC)の進学コース・起業コースです。私たちが提供しているのは、単なる学習塾でも、単なるオンラインコミュニティでもありません。
具体的には、Academic Mentor が高卒認定試験合格までの学習設計と週次伴走を担当し、Career Mentor が「卒業後の進路」を一緒に描きます。大学進学を狙うなら進学コース、在学中から起業・社会活動に打ち込みたいなら起業コースと、目的に応じてコースを設計しています。さらに、現役の起業家・経営者・大学生といった多様な大人たちが日常的に関わってくれる環境があるため、「同年代の仲間以上の刺激」を得られるのが特長です。
制度上の選択肢を整理すると、進路は次の4つに分けられます。①全日制高校、②通信制高校、③高卒認定のみ(独学)、④高卒認定+CLCのような伴走型コミュニティ。このうち④は、「自由度の高さ」と「孤独にならない仕組み」を両立した、比較的新しい選択肢です。詳しいサービス内容はサービス概要ページもぜひあわせてご覧ください。
もちろん、CLCがすべての家庭にフィットするわけではありません。ただ、「通信制高校か、高卒認定か」の二択で悩んでいた方が、第3の道があることを知るだけでも、進路の風景はずいぶん変わると思います。
後悔しないために、家族で話し合っておきたい3つの問い
最後に、進路を決める前に親子で話し合っておきたい問いを3つ共有します。
問い①:「高校卒業」というラベル自体にどれくらいこだわりがあるか。家族の価値観や、本人の将来像(公務員志望・特定資格を要する職業など)によって、「高卒」という最終学歴を確実に押さえる必要性は変わってきます。曖昧なまま決めず、家族で言語化することが大切です。
問い②:時間ができたら、何に使いたいか。高卒認定ルートは時間を生み出しますが、その時間を何に投じるかが決まっていないと、ただの空白になりかねません。逆に、明確な打ち込みたいことがある子には、大きな武器になります。
問い③:誰と過ごす環境を望んでいるか。同年代の仲間か、多様な世代か、オンラインコミュニティか——「居場所」の設計は、学習内容と同じくらい本人のメンタルに影響します。ここを軽視しないでください。
進路は、一度決めたら変えられないものではありません。通信制高校に入ってから高卒認定に切り替えた生徒さんも、その逆も、私のもとには複数います。大切なのは「今の自分にとって最善と思える選択」を一度しっかり選び、合わなかったら勇気を持って軌道修正することです。CLCでは、無料LINE相談で進路についてのご質問にお答えしていますので、迷ったらぜひ気軽にメッセージをください。一緒に考えていきましょう。