「高卒認定から起業」は、特別な天才の話ではない
「10代で起業した人」と聞くと、生まれつき才能があって、資金も人脈もある一部の特別な人だけの話だと感じるかもしれません。でも、僕がこれまで事業の立ち上げに関わってきた経験から言えるのは、その多くは「特別な天才」ではなく、たまたま早い段階で"熱狂できること"に出会い、そこに時間を注げた人たちだということです。学歴やスタート地点の差よりも、好きなことに使える時間の量と、正しい順番で試せたかどうかのほうがずっと効いています。
そして、その「時間」を最も自由に確保できる進路のひとつが高卒認定(正式には高等学校卒業程度認定試験)です。文部科学省が年2回実施している国の試験で、満16歳から受験でき、合格すれば大学・短大・専門学校への受験資格が得られます。毎日決まった時間に登校する必要がないぶん、空いた時間を事業の準備や学びにあてられる――この構造が、10代のうちに何かを始めたい人にとって大きな追い風になります。
もちろん「高卒認定を取れば起業できる」という単純な話ではありません。大事なのは順番と伴走です。この記事では、学校に行かない選択をした10代が実際にどんな道筋で事業を始めていくのか、その現実的なプロセスを、なるべく等身大の目線で整理していきます。制度の前提を先に知りたい人は、高卒認定から起業へ──学歴に縛られないキャリアの切り拓き方もあわせて読んでみてください。
なぜ10代の起業と高卒認定は相性がいいのか
10代で事業を始めることの最大の武器は、実は「若さ」そのものではなく「失うものが少ない」という身軽さです。守るべき家計や肩書きがない時期だからこそ、小さく試して、失敗して、やり直すというサイクルを何度でも回せます。この「試行回数」を確保するために欠かせないのが、まとまった自由時間です。全日制高校の時間割に体を合わせていると、平日の日中はほとんど動けません。
その点、高卒認定を選ぶと「学校に通う時間」を「事業を試す時間」に組み替えられるのが決定的に違います。午前中に受験勉強を集中して片づけ、午後は自分の事業のリサーチや制作にあてる、といった設計が自分の裁量でできる。これは、レポートやスクーリングの義務がある通信制高校でも実現しにくい種類の自由です。CLCが「通信制高校では実現できない時間の自由」を大切にしているのは、まさにこの一点にあります。
さらに10代の起業は、いきなり法人をつくって大きく賭ける必要はありません。フリーランス的に小さく請け負う、SNSで発信して反応を見る、身近な困りごとを有料で解決してみる――こうした「マルチキャリアの第一歩」から始めるのが現実的です。在学中にできる実績づくりの具体例はマルチキャリアの第一歩|在学中にできる3つの実績づくりにまとめています。時間の自由と、小さく試せる身軽さ。この2つが揃うからこそ、高卒認定と10代の起業は相性がいいのです。
実際に事業を始めた10代がたどった4つのステップ
「起業」というと最初にビジネスプランや資金調達を思い浮かべがちですが、実際に事業が動き出す10代がたどる道筋は、もっと地味で堅実です。僕が伴走の現場で見てきたパターンを整理すると、おおむね次の4つのステップに分けられます。
①熱狂できるテーマを1つに絞る。最初から「儲かりそうなこと」を探すと続きません。好きで気づけば時間を忘れているもの、人から相談されがちなことを起点にします。②小さく世に出して反応を見る。SNSでの発信、フリマやスキル販売、身近な人からの小さな受注など、お金と時間をかけずに「本当に需要があるか」を確かめます。ここでの失敗はダメージではなく、次の判断材料になる貴重なデータです。
③反応があったものだけを深掘りする。複数試した中で手応えのあったものに時間を集中させ、質を上げ、値付けや届け方を工夫します。④実績と信頼を積み上げ、少しずつ規模を広げる。受けた仕事を丁寧にやり切ることで次の依頼や紹介が生まれ、事業が回り始めます。派手な一発逆転ではなく、この「小さく試す→伸ばす」の反復こそが、10代の起業の実像に近い。そして高卒認定で確保した時間は、この①〜④のサイクルを回す回数を何倍にも増やしてくれます。なお、事業を海外進学とつなげていく選択肢もあり、16歳で高卒認定→17歳海外進学のリアルロードマップのような道の広げ方も可能です。
「一人で頑張る起業」から「伴走してもらう起業」へ
ここまで読んで「自分にもできそう」と感じた人ほど、次に立ちはだかるのが「一人だと、続かない・判断できない」という壁です。学校の強制力がないぶん、高卒認定も起業も、ペースをつくる相手がいないと途中で止まりやすい。実際、10代の起業でつまずく理由の多くは、アイデアの良し悪しよりも「相談できる大人が近くにいなかった」ことにあると感じています。
だからこそCLCでは、現役の起業家やビジネスパーソンが、進路と事業の両方を伴走する体制を大切にしています。「その値付けは安すぎる」「まずこの順番で試したほうがいい」――こうした一言をもらえるかどうかで、10代の1年の伸び方はまったく変わります。高卒認定の学習計画を一緒に立てながら、同時に事業の相談もできる。学びとキャリアが分断されないのが、CLCの伴走の特徴です。
本気で事業に踏み込みたい人は、CLC起業コースで、実際に事業を持つメンターと一緒に「最初の一歩」から設計できます。もちろん、まずは高卒認定で進路の土台を固めたいという人も歓迎です。サポート全体の考え方はサービス紹介ページにまとめているので、自分に合う関わり方を探してみてください。付け加えると、CLCはBNIやCorporate Connectionsといったビジネスネットワークともゆるやかにつながっており、必要に応じて実社会の現場に触れる機会も生まれます。
今日から踏み出せる、いちばん小さな一歩
最後に、「起業なんてまだ遠い話」と感じている人にこそ伝えたいことがあります。今日から踏み出せる一歩は、事業計画を書くことでも、お金を用意することでもありません。「自分がつい時間を忘れて熱中してしまうこと」を、3つだけ書き出してみる――たったこれだけです。その中に、君だけの事業の種が眠っています。
そして、その種を人に話してみてください。相手は保護者でも、先生でも、僕たちのような外部の大人でもかまいません。「これで何かできないかな」と口に出した瞬間から、頭の中のアイデアは動き出します。家族に話しづらければ、お問い合わせフォームやLINEの無料相談から、今の興味や進路の悩みを気軽に送ってくれて大丈夫です。学校に行けている・行けていないは一切問いません。
高卒認定という進路は、「学校に行かない」という選択を否定せず、空いた時間を君の熱狂に注ぎ込むための土台になります。特別な才能がなくても、正しい順番で小さく試し、伴走してくれる大人と一緒に伸ばしていけば、10代のうちに事業を持つことは決して夢物語ではありません。君が本当に熱狂できることを起点に進路を設計する――それが、僕たちCore Learning Communityの役割です。まずは、熱中できることを3つ書き出すところから始めてみましょう。