「高卒認定って難しいの?」まず知ってほしい試験の全体像
「高卒認定を受けたいけれど、勉強についていけるか不安」――理数科目を教えていると、こうした相談を本当によく受けます。結論から言うと、高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)は、正しい順番で準備すれば独学でも十分に合格を狙える試験です。まずは、必要以上に怖がらないために、試験の全体像を整理しておきましょう。
高卒認定は、文部科学省が実施する国の試験で、合格すると大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。試験は年に2回(例年8月と11月)行われ、出題は国語・数学・英語・地理歴史・公民・理科の各分野からおおむね8科目。すべてマークシート方式で、記述で長文を書かせる問題は基本的にありません。ここが、まず知っておいてほしい大事なポイントです。
もう一つ押さえたいのは、一度に全科目を合格する必要はないという点です。合格した科目は次回以降に持ち越せる「科目合格」の仕組みがあるため、1回で全部そろえられなくても、複数回に分けて少しずつ積み上げていけます。つまり高卒認定は、「一発勝負の難関試験」ではなく、コツコツ積み上げれば届く試験なのです。制度そのものをもう少し広く知りたい人は高卒認定試験が開く未来の話もあわせて読んでみてください。
合格ラインと合格率――数字で見る「実際の難易度」
「難しいかどうか」を感覚ではなく数字で見てみましょう。高卒認定の合格点は公式には公表されていませんが、各科目おおむね40点前後(100点満点)が合格ラインの目安とされています。大学入試のように9割・8割を取る必要はなく、「4割前後を確実に取りきる」ことが目標になります。この差は、勉強の戦略を大きく変えます。
出題も、高校の教科書レベルの基礎的な内容が中心です。マークシート方式なので、応用問題をひらめく力よりも、基本事項を正確に覚え、過去問で問われ方に慣れているかどうかが得点を左右します。言い換えれば、「難問を解く力」より「基礎を取りこぼさない力」が問われる試験だということです。
もちろん、油断は禁物です。学習にブランクがある場合や、もともと苦手意識が強い科目があると、最初は教科書の言葉自体が難しく感じることもあります。ただ、それは「頭が悪い」からではなく、単に学び直しの時間を取れていないだけであることがほとんどです。私の指導経験でも、つまずいていた生徒が基礎から順番に埋め直すと、数か月で合格ラインに届くケースは珍しくありません。不登校などで学習にブランクがある場合の考え方は不登校からの大学進学ルートでも触れています。
科目別に見る難易度――どこでつまずきやすいか
科目ごとに、どこでつまずきやすいかを理数メンターの視点から整理します。まず数学は、多くの人が身構える科目ですが、高卒認定では中学〜高校1年レベルの基礎計算が中心です。方程式・関数・図形といった土台を順に復習すれば、「一つ前の単元が分かると次が分かる」という積み上げが効きやすく、実は得点を安定させやすい科目です。
理科は、丸暗記に頼ろうとすると量に押しつぶされがちです。ただ、化学や生物は「なぜそうなるのか」という理屈をつかむと一気に覚える量が減ります。暗記より理解を優先する具体的な進め方は、以前まとめた高卒認定の理科は「暗記」より「理解」が近道で詳しく解説しているので、理科に不安がある人はぜひ参考にしてください。
一方、地理歴史・公民は、範囲が広く見えて負担に感じやすいですが、マークシートで基礎知識が問われるため、頻出テーマから優先して覚える戦略が有効です。英語は中学英文法の復習と基本単語で土台が作れますし、国語は現代文の読解が中心で、対策の効果が出やすい科目です。全科目に共通して言えるのは、「満点を狙わず、確実に4割超を積み上げる」という発想で臨むことです。
独学・オンラインで合格するための勉強法3ステップ
では、実際にどう進めればいいのか。独学・オンライン学習で合格するための流れを3ステップに整理します。
ステップ1:まず過去問を1回分だけ解いてみる。いきなり教科書を最初から読むのではなく、先に過去問に触れて「どのレベルの問題が、どんな形式で出るか」を体感します。合格ラインが4割前後だと分かると、ゴールが具体的になり、やみくもな不安が「やることリスト」に変わります。
ステップ2:科目を絞り、基礎から順番に埋める。全科目を同時に進めるより、まずは得意・取りやすい科目から合格を重ねるほうが、科目合格の仕組みを活かせてモチベーションも保てます。オンライン教材や解説動画を使えば、自宅で自分のペースで学び直せます。「一つ前の単元に戻る」ことを恥ずかしがらないのが、遠回りに見えて最短ルートです。
ステップ3:過去問を繰り返し、問われ方に慣れる。基礎が入ったら、過去問を複数回分くり返します。同じ形式の問題を解くうちに、頻出パターンと時間配分が体に入り、本番で確実に点を取れるようになります。独学のいちばんの難所は「計画を立てて続けること」ですが、ここは伴走してくれる人がいるかどうかで大きく変わります。学習計画に伴走する仕組みはCLCのサービス紹介やCLC進学コースでも用意しています。
高卒認定はゴールではなくスタート――合格した先から逆算する
ここまで難易度と勉強法を見てきましたが、いちばん伝えたいのは、高卒認定は「合格して終わり」の試験ではないということです。高卒認定はあくまで、大学受験や自分のやりたいことへ進むための入り口の切符。合格そのものより、その先で何に時間を使うかのほうが、ずっと大切です。
むしろ高卒認定の最大の価値は、「学校に毎日通う」という前提から自由になり、時間を自分で設計できることにあると考えています。通信制高校でも実現しにくいこの時間の自由を、大学受験の準備、探究、留学の準備、あるいは自分の活動に集中投下できる――そこにこそ、この進路の意味があります。高卒認定と通信制高校の違いを整理したい人は通信制高校と高卒認定の違いを徹底比較も読んでみてください。
私たちCore Learning Communityは、「学校に行かない」という選択そのものを否定しません。高卒認定の学習を現役の起業家やビジネスパーソンが伴走し、たとえば16歳で高卒認定を取り、その先の進路を自分の熱狂から設計していく――そんな道を一緒に描いています。「高卒認定、自分にもできるかな」と少しでも思ったら、まずは気軽に相談してください。今の学力や状況がどうであっても構いません。LINEの無料相談やお問い合わせフォームから、保護者の方だけでのご相談も歓迎しています。