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永野 太一(Taichi Nagano)
Academic Mentor|大学受験・学習サポート

判断軸①:1日24時間をどう使うか

「N高(N高等学校/S高等学校)と、高卒認定+CLCの進路コース。結局どっちがうちの子に合っているのか」――中学生・高校生の保護者面談で、ここ最近とくに増えている質問です。私は大学受験指導と学習サポートが本業ですが、最初に必ずお伝えしているのは「どちらが優れているか、ではなく、1日24時間をどう設計したいかで決まる」という視点です。

N高は文部科学省認可の通信制高校なので、卒業に必要なレポート・スクーリング・テストが年間を通して発生します。コース選択にもよりますが、平均的なネットコースの学生で、週あたり10〜15時間ほどを高校の単位修得に充てることになります。これは「学校に通う時間が消える」のではなく、「学校的なタスクが自宅に持ち込まれる」と理解した方が現実に近いです。

一方、高卒認定は年2回の試験で合格すれば終わり、単位制ではなく到達度ベースです。合格までの学習量は人によりますが、計画的に進めれば半年〜1年で完了します。私の指導現場でも、3〜4月から学習を始めて8月の試験で6〜8科目、11月で残科目という流れが定着しています。詳しくは高卒認定試験 費用・科目・合格率のQ&Aで整理しました。

つまりN高は「3年間にわたって、学校的なタスクと自由時間を並行運転する」モデル、高卒認定+CLCは「短期集中で資格を取り、残った時間を全部自分の挑戦に投資する」モデルです。何かに熱狂したいことが既にある10代には、後者の方が時間効率が高い、というのが私の率直な感覚です。

判断軸②:「高校卒業資格」が本当に必要か

N高と高卒認定の最大の違いは、最終学歴の扱いです。N高は卒業すれば「高校卒業」になります。高卒認定は「高校卒業と同等以上の学力がある」と国が認めた状態で、最終学歴は中卒のままです。この違いを聞くと、保護者の方の多くが一瞬「やっぱり高卒の方が安心では」と感じます。気持ちはよくわかります。

ただ、ここは冷静にデータを見るべきです。大学・短大・専門学校の受験資格は、高卒認定でも完全に同じです。国公立大学も、私立難関大も、医学部医学科も、高卒認定からの受験を認めています。実際に東京大学・京都大学・早慶上智にも、毎年高卒認定経由の合格者が出ています。詳細は高卒認定で大学受験は不利?合格データで検証を参考にしてください。

就職時の「高卒以上」の応募要件も、大企業を含めて多くは高卒認定で満たせます。差が出るのは、一部の公務員試験(高卒程度区分)や、高校卒業を絶対要件にしている職種です。ここは志望先を絞ってから個別に確認すべきで、「念のため高卒資格」という発想で全体最適を崩すのは合理的ではありません。

大学進学を目指す中学生・高校生にとって、判断のコアは「3年間の高校生活そのものに価値を置くか、それともその時間を別の挑戦に振り向けたいか」です。前者ならN高、後者なら高卒認定+CLC、というのが私の整理です。CLCの高卒認定コースは、合格をゴールに置かず、その先の大学進学・起業・海外進学までを伴走する設計になっています。

判断軸③:大学受験で勝てる戦略はどちらか

私は大学受験指導が本業なので、ここは特に丁寧に書きます。N高には通信制高校としての授業に加え、有料オプションで「大学進学コース」「個別指導コース」が用意されています。難関大対策のカリキュラムも整備されていますし、合格実績も出ています。学習環境としては悪くありません。

一方で、現場で受験生を見ていて感じるのは、「通信制高校の学習+大学受験対策」を二重に走らせるのは想像以上に負荷が高いということです。N高のレポート提出・スクーリング・単位試験は卒業に必要なので外せません。受験勉強の総量を確保しようとすると、結果として平日の自由時間がほぼなくなります。

高卒認定+CLCの場合、高卒認定取得までの学習=大学受験基礎の構築として位置づけられるため、二重学習になりません。高1〜高2の範囲が中心の高卒認定の学習は、共通テストの土台そのものです。私たちは入塾後すぐに「高卒認定合格までの学習計画」と「合格後の大学受験対策」をひと続きのロードマップにして組み立てます。大学受験の学習計画の立て方でも書いた通り、受験は計画の質で勝敗が決まる側面が強いです。

もう一つ重要なのは、総合型選抜(旧AO入試)との相性です。総合型選抜は「実績・探究・志望理由書」が問われます。N高では特別な実績作りに使える時間は限られますが、高卒認定+CLCで時間を捻出した生徒は、ビジネス・研究・社会活動などの実プロジェクトで実績を作りやすい。これは総合型選抜の始め方でも詳述しています。一般選抜・総合型のどちらでも勝負できる体制が組める、というのが進学コースの強みです。詳細はCLC進学コースのページもあわせてご覧ください。

判断軸④:10代でつながる人脈の質

意外と見落とされがちですが、10代でどんな大人・同世代とつながるかは、その後10年のキャリアを大きく左右します。N高は同世代の通信制高校生のコミュニティが中心です。10代の仲間ができることは大きな価値があります。ただし、つながる相手は同じ「卒業を目指す通信制高校生」が大半で、現役の経営者・専門職と日常的に接する設計にはなっていません。

CLCのコンセプトは、ここを意識的に変えています。私たちが大事にしているのは「現役で結果を出している大人と、10代が日常的に同じ場で動く」設計です。アカデミックメンター・キャリアメンターは、それぞれ大学受験指導・行政書士・経営者・民泊事業者・若手起業家など、現役のプレイヤーで構成されています。メンバー紹介を見ていただくと、その多様性が伝わると思います。

さらに、CLCはビジネスネットワーク組織との連携を通じて、大人のビジネスシーンに10代が触れる機会を設計しています。中学生・高校生のうちから「大人が真剣にビジネスを語る場」に立ち会える体験は、進路の解像度を一気に上げます。詳しくは若者のためのビジネスネットワーキングでも書いています。

起業を志向する生徒なら、起業コースで現役起業家から実プロジェクトベースで学べます。N高にも起業部はありますが、CLCは「学校内クラブ活動」ではなく「実際のビジネス現場に同席する」という設計の違いがあります。どちらが優れているかではなく、目的に合っている方を選ぶべきです。

判断軸⑤:費用対効果と、選ぶときの順序

最後に、お金と判断の順序について整理します。N高(ネットコース)の年間学費は、就学支援金適用後で年間20万〜40万円程度が一般的なレンジです。通学コース・通学プログラミングコースを選ぶともう少し上がります。3年間でトータル60万〜180万円規模、というのが現実的な見立てです。

高卒認定試験そのものの受験料は最大8,500円です。これに学習支援費用が乗ります。CLCの高卒認定コースは、合格後の大学進学・起業・海外進学までを含む伴走パッケージとして提供しているため、単純な金額比較では測れません。ただ、「高卒認定合格+大学受験対策+実プロジェクト経験」をひとつのプランで進められる構造は、お金の使い方として効率的だと考えています。詳細はLINEで個別にご案内しています。

選ぶときの順序として、私が保護者と中学生・高校生本人に伝えているのは、次の3つの問いです。(1) 3年間の高校生活そのものに価値を感じるか、それとも自由時間を別の挑戦に振り向けたいか。(2) 大学受験・起業・海外進学のうち、どこを本命に置くか。(3) その本命に対して、N高型と高卒認定+CLC型のどちらが時間を多く割けるか。この3つに答えれば、自分にとっての正解は8割方見えてきます。

「学校に行かない選択」は、もう特殊ルートではありません。通信制高校と高卒認定の徹底比較保護者が知らない高卒認定の真実もあわせて読むと、判断の精度がさらに上がります。「うちの子の場合、現実的にどちらが合うか?」を一緒に整理したい方は、LINEで無料相談か、お問い合わせフォームからご連絡ください。CLCのミッション私たちについてもあわせてご覧いただけると、伴走スタンスがより伝わるはずです。