「高校に入ってまだ半年なのに、もう行けなくなってしまった」「このままだと留年だと学校に言われた」。高1のお子さんが不登校になった保護者の方から、こうした相談が秋から冬に増えます。高校には出席日数と単位の仕組みがあるため、何もしないまま時間が過ぎると「留年か退学か」の二択を迫られやすいのが特徴です。
私は Core Learning Community で Academic Mentor として、通信制高校への転入や高卒認定を含めた進路相談に関わっています。先にお伝えしたいのは、高1の不登校は「留年か退学か」の二択ではなく、少なくとも4つの選択肢があるということです。この記事では、その4つと、今すぐ確認してほしいこと、お子さんとの話し方をまとめます。
高1の不登校には「年度末」という期限がある
文部科学省の調査では、高校の不登校生徒は全国で6万人台にのぼり、学年別では1年生が最も多いとされています。環境が変わる高1での不登校は、決して珍しいことではありません。
ただし、高校には中学校と違う「期限」があります。全日制の高校では、科目ごとに欠課時数の上限が決まっていて、それを超えると単位が取れず、進級できないケースがあります。多くの高校では年度末に進級判定が行われるため、秋の時点で欠席が続いていると、残りの数か月で何を選ぶかが来年度の進路に直結します。
留年の判定がどのように決まるのかは、高校で留年しそうと言われたら|進級・転学・高卒認定で詳しく解説しています。学校ごとに基準が違うため、まず担任の先生に確認してください。
選択肢1・2:今の高校に戻る/休学して立て直す
選択肢1:今の高校に戻る
欠課時数に余裕があり、本人が「戻りたい」と思えているなら、最も手続きの少ない選択肢です。別室登校や午後だけの登校など、学校が柔軟な形を用意してくれる場合もあります。ただし「戻れるか」ではなく「戻りたいか」を優先してください。親が復帰を急がせて、再び行けなくなるケースを私は何度も見てきました。
選択肢2:休学して立て直す
体調が安定せず、朝起きられない日が続く場合は、休学という選択肢があります。在籍は続くので退学ではなく、心身を回復させて進路を考える時間を確保できます。一方で休学した年度の単位は基本的に取れないため、復学後は1学年下の生徒と学ぶのが一般的です。休学の仕組みは、高校を休学したい君へ|休学中とその後の進路にまとめています。お子さんと一緒に読んでみてください。
朝だけ極端に体調が悪い場合は、起立性調節障害など身体の要因が関わるケースもあります。進路の話を急ぐ前に、小児科や心療内科に相談してみてください。
選択肢3・4:通信制高校に転入する/高卒認定で大学を目指す
選択肢3:通信制高校に転入する
「高校卒業の資格は取らせたい」と考える保護者の方には、通信制高校への転入が現実的です。年度の途中でも受け入れる学校が多く、今の高校で修得した単位を引き継げる場合があります。レポートとスクーリング、年数回の試験で単位を積み上げる仕組みで、毎日の登校は必要ありません。
ただし、自分でレポートを進める習慣がないと課題が溜まりやすく、サポート校を併用すると学費が全日制より高くなるケースもあります。転入と編入の違い、手続きの流れは高校を転校したい君へ|転入・編入と高卒認定を比べるを、費用の比較は高校3年間の学費比較を参考にしてください。
選択肢4:高卒認定を取って大学進学・自分の道を目指す
高校を離れて高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)に合格し、大学受験資格を得る道です。高卒認定は文部科学省が実施する国の試験で、16歳から受験でき、高1で修得した単位があれば科目免除が使えることもあります。
この道の最大の特徴は、通信制高校では実現しにくい時間の自由が手に入ることです。空いた時間を大学受験の勉強、留学の準備、探究や起業の準備に使えます。Core Learning Community は学校に行かない選択を前向きに捉え、高卒認定の取得から大学進学・起業までオンラインで伴走しています。進学コースでは個別の学習計画を組み、現役起業家やビジネスパーソンも進路相談に加わります。高校1年生の段階で動き出せば、16歳で高卒認定に合格し、17歳から海外の大学を目指すといった進路も現実的になります。
親が今すぐ確認したい3つのこと
どの選択肢を選ぶにしても、先に確認しておくと話が進めやすくなる項目が3つあります。
1つ目は、欠課時数と進級判定の時期です。担任の先生に「科目ごとにあと何回休めるか」「判定はいつか」を聞いてください。この数字で、「戻る」が現実的か、「転入」や「高卒認定」に切り替えるべきかが見えてきます。
2つ目は、修得できそうな単位の見込みです。確定している単位は、転入時や高卒認定の科目免除で活かせる可能性があります。退学する場合に必要な単位修得証明書など、手続き面は高校を辞める手続き|親が退学前に確認する7つにまとめています。
3つ目は、家庭以外の相談先です。スクールカウンセラーや教育支援センターなど、親だけで抱え込まない体制をつくってください。窓口の使い分けは、不登校の親の相談先|5つの窓口と使い分けで紹介しています。
子どもと進路を話すときの順番
私がご家庭におすすめしているのは、次の順番です。
まず、休ませる。行けなくなった直後に進路の話をしても本人には届きません。「今は休んでいい」と伝え、体調が少し戻るまで待ちます。期限があるからこそ焦る気持ちはわかりますが、ここを飛ばすと話し合いが成り立ちません。
次に、選択肢を4つ並べて見せる。「戻る・休学・転入・高卒認定」の4つを紙に書き、それぞれの良さと大変さを一緒に眺めてください。本人向けには高1で高校が合わない君へ|進路の選択肢4つもあるので、親子で別々に読んでから話すのも一つの方法です。
最後に、決めるのは本人に任せる。親が決めた進路は、うまくいかないと「親のせい」になります。自分で選んだ進路なら、多少の困難があっても踏ん張れます。親の役割は選択肢を揃え、判断の材料を集め、どれを選んでも応援すると伝えることだと私は考えています。
「どれが合うのか親だけでは判断できない」という段階で構いません。Core Learning Community では高卒認定コースを含めた進路の考え方を保護者の方にも説明し、定期的な保護者面談も行っています。LINEの無料相談や進路コーチング体験、お問い合わせフォームから、今のお子さんの状況をお聞かせください。