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木部 皓太(Kota Kibe)
Academic Mentor|理数科目・高卒認定

「高校には行かない」。中3の秋、周りが志望校を決めていく時期にそう決めた君に、まず伝えたいことがあります。その決断そのものより、そのあとの1年をどう設計するかのほうが、何倍も重要だということです。

僕は Core Learning Community でアカデミックメンターとして、主に理数科目と高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)の学習サポートを担当しています。指導していて痛感するのは、進学しない選択をした子の結果を分けるのが「意志の強さ」ではなく「最初の3ヶ月に時間割があったかどうか」だということです。この記事では、中学卒業から次の1年を、月単位で具体的に設計していきます。

高校に行かないと決めた日から、時間割は自分で作る

高校に行くと、時間割は勝手に配られます。朝8時半に始まって、45分や50分ごとにチャイムが鳴って、3年後には卒業証書が出てくる。中身に納得しているかどうかとは関係なく、時間の枠だけは自動的に埋まる——これが学校という仕組みの最大の機能です。

進学しない選択をするということは、この自動配布を辞退するということでもあります。だから、代わりを自分で作らなければならない。ここを甘く見た子が、4月から6月にかけて一気に崩れます。朝起きる時間が毎日ずれていき、気づけば昼夜が逆転し、7月に「そろそろやばい」と焦り始める。僕が見てきたつまずきの、かなりの割合がこのパターンです。

逆に言えば、やることは単純です。起きる時間・勉強を始める時間・終わる時間を、紙に書いて壁に貼る。それだけで最初の3ヶ月は乗り切れます。1日の組み立て方は学校に行かない日の過ごし方|1日の設計図で詳しく扱っているので、あわせて読んでみてください。

そして、もうひとつ。自分ひとりで時間割を守り続けるのは、大人でも難しい。週に一度でいいので、進捗を報告する相手を用意してください。親でも、メンターでも、オンラインの学習仲間でもいい。「見られている」という前提があるだけで、継続率はまるで変わります。

16歳の壁——高卒認定はいつから受けられるのか

ここは制度の話なので、正確に押さえておきます。高卒認定試験は文部科学省が年2回、例年8月と11月に実施しています。受験できるのは、受験する年度の末日(3月31日)までに満16歳以上になる人です。

日本の学年の区切り上、中3の年度末で15歳という人がほとんどです。つまり中3の在学中には受験できず、中学を卒業した直後の年度(高1にあたる年度)の8月試験が、最初のチャンスになります。この点を勘違いしたまま計画を立てると、まるまる半年ずれます。

そして、ここが本題です。中学の卒業式が3月、最初の試験が8月。準備期間は約5ヶ月しかありません。「1年ある」と思っていた時間は、実際には5ヶ月です。もちろん8月で全科目そろわなくても、同じ年度の11月試験で残りを取ることができます。高卒認定は科目ごとの合格が積み上がる方式なので、一度合格した科目は次回以降ずっと有効です。

受験科目は選択の仕方によっておおむね8〜10科目。各科目の合格ラインは公表されていませんが、100点満点で40点前後が目安とされ、満点ではなく「基準を超えること」を狙う試験です。難易度の実感と独学の可否については高卒認定は難しい?合格率と独学の勉強法にまとめました。16歳・17歳という年齢から逆算した進路の考え方は高卒認定は16歳から受けられる|17歳の進路設計が参考になります。

中学卒業からの1年ロードマップ

では、卒業式の翌日から翌年3月までを月単位で置いてみます。あくまで一例ですが、指導していてうまくいく子の進み方は、だいたいこの形に近いです。

3月〜4月:受験科目を確定し、生活のリズムを作る

まず受験案内を取り寄せ、どの科目で受けるかを決めます。理科や社会は選択の組み合わせに幅があるので、ここは早めに決め切ってください。同時に、生活のリズムを整えるのがこの時期の裏テーマです。学習そのものより、「毎日同じ時間に机に向かえる状態」を作るほうが優先度は高い。

5月〜7月:出願と、8月試験への追い込み

8月試験の出願は例年4月下旬から5月上旬に締め切られます。ここを逃すと11月まで受験機会がありません。年度によって日程は動くので、必ず文部科学省の受験案内で最新の日程を確認してください。学習面では、暗記で取り切れる科目から先に固めるのが定石です。

8月〜11月:残った科目を、11月試験で回収する

8月の結果が出たら、落とした科目を分析して11月に振り向けます。ここでの過ごし方は高卒認定に落ちた科目がある君へ|11月再受験の戦略で具体的に書いています。11月試験の出願は例年9月上旬が締切なので、8月の結果を待たずに出願だけ済ませておくのが安全です。

12月〜3月:合格の先を設計する

ここが一番大事な4ヶ月です。高卒認定に合格すると、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。ただし合格それ自体は学歴ではなく、あくまで「次に進むための鍵」です。この時期に、大学受験に向かうのか、海外進学を検討するのか、自分で何かを始めるのかを決めていきます。

「空白の1年」にしないための、実績のつくり方

高卒認定の勉強は、集中すれば1日4〜5時間で足ります。全日制高校の拘束時間と比べると、1日あたり数時間、年間にすれば数百時間が手元に残る計算です。この余白をどう使ったかが、1年後の君の説明材料になります。

周りの大人が心配しているのは、実は「学歴」ではありません。「その1年、何をしていたのか説明できるか」です。だから、目に見える形が残ることを、ひとつでいいので走らせてください。

ひとつ目、記録を残す。学習ログでも、制作物でも、ブログでもいい。日付つきで積み上がったものは、それ自体が努力の証拠になります。総合型選抜(旧AO入試)ではこの手の記録が直接効いてきます(高卒認定から総合型選抜で大学へ|実績のつくり方)。

ふたつ目、外の人と会う。学校をやめると人間関係が細るのは事実です。だからこそ、意識的に外に出る予定を入れてください。この点は学校をやめたら友達はどうなる?10代の人間関係で正面から扱っています。

みっつ目、小さくても自分で何かを立ち上げる。売上が出るかどうかより、企画して、誰かに届けて、反応をもらうまでを一周させることに価値があります。CLCの起業コースでは、現役の起業家・ビジネスパーソンが伴走しながらこの一周を回します。大学進学に照準を合わせるなら進学コースで、総合型選抜や一般入試から逆算した計画を組みます。通信制高校では実現しにくい時間の自由を、空白ではなく実績に変える——それが設計の目的です。

後戻りできる道を残しておく

最後に、少し慎重な話をします。この選択は、取り返しがつかないものではありません。そして、そう思えていることが、実は一番の支えになります。

高卒認定に合格しても、あとから通信制高校や定時制高校に入り直すことはできます。逆に、途中で「やっぱり高校に通いたい」と思ったときの入り口も残っています。進路は一本道ではなく、乗り換えができる路線図だと考えてください。他の選択肢との比較は中3で「高校に行きたくない」君へ|進路5つの選択肢高校に進学しない選択はアリ?中卒からの進路ガイドに整理してあります。大学まで見据えたルート全体は中卒で大学進学する3つのルート|高卒認定からの道をどうぞ。

そのうえで、ひとつだけ現実的な注意を。この決断は、家族との合意があるほうが圧倒的に進めやすい。金銭面でも、日々の生活面でも、独りで背負うには重すぎます。家族に説明する材料が足りないと感じたら、その材料を集めるところから一緒にやりましょう。

Core Learning Community は、学校に行かない選択を、まず肯定するところから始めます。そのうえで、時間割・学習計画・出口の設計を、一人ひとりに合わせてオーダーメイドで組みます。

「高校に行かないと決めたけど、次に何をすればいいかわからない」——その一文で十分です。LINEの無料相談に、いまの学年・進学しないと考えている理由・一番不安なことの3点を書いて送ってください。提供内容はサービス紹介、費用や進め方はよくある質問、個別のご相談はお問い合わせからどうぞ。

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